はじめまして、今井大輔と申します。
2014年からフリーランスのイラストレーターとして、オリジナルグッズの制作や、個人店・企業の依頼を受けながら活動しています。
幼少期から映画好きの父の影響でアメリカのポップカルチャーに魅了され、その影響が僕の作品に色濃く表れています。現代の悩みや流行を反映させながら、どこかレトロな雰囲気を感じさせる、時代に流されないイラストを目指しています。
コミュニケーションが苦手で自分の想いを直接言葉にすることが苦手なので、イラストを通じて自分の感じたことを素直に表現しています。悲しいことや楽しいこと、面白いことを誰かと共有したいという気持ちから、なるべくわかりやすく、ダイレクトに伝わる表現を心がけています。
イラストのタッチは一つに限定せず、その時々の内容に合わせて変化させています。手描きの臨場感や温かみを大切にしつつ、彩色はデジタルで行うことで印刷物にも鮮やかな表現ができるよう工夫しています。
「フリーランスのイラストレーター」という響きは格好良く感じられるかもしれませんが、実際には選択肢が尽きた末に絵を描くことに辿り着きました。不登校だった中学生の時に自閉スペクトラム症(ASD)と診断された僕は、今に至るまで不登校や職場でのうつを経験し、苦しい思いをしてきました。社会に上手く適応できない僕の当時の夢は、サラリーマンになることでした。自分なりに就職活動を頑張りましたが、その夢は叶わず藁にもすがる気持ちでデザインの専門学校に進学しました。
専門学校卒業後、広告代理店に就職しましたが、わずか3か月でうつ状態に。広い海に放り出されたような感覚の中、「生きたい」という気持ちだけが僕を必死に泳がせました。なんとか周りの枝木を集めて作ったのが、オリジナルグッズの販売という小さなボートです。当初はすぐに壊れると思っていましたが、10年以上経った今でも何とか沈むことなく海を漂いつづけています。
今でも空を見上げる余裕はなく、びしょびしょになりながらボートの穴を塞ぐ日々です。そんなボートを、これからもっと丈夫にして、いつか穏やかな気持ちで海や空を見渡せる日がくればいいなと思っています。そして同じように悩んでいる仲間に、ボートの作り方ぐらい教えることができるようになれば・・・そんなことをひっそりと思っています。
普段の生活は非常にシンプルです。午前中はカフェで仕事をし、午後はアトリエで絵を描いたり業務を進めたりしています。アレルギー体質や音に敏感な性格のため長年苦労してきましたが、10年かけてようやく落ち着いた生活スタイルが整いました。
1日の楽しみは、バイクでの移動や、近所の公園でカメを観察すること。たまに近所の家の窓際で見かけるネコに出会えると、ちょっと得した気分になります。遠出が難しい分、身近な景色や出来事を大切にし、些細な幸せを見つけることを心がけています。